FABriSは,汎用の非線形有限要素解析ソフトウェアCOM3Dに,道路橋既設RC床版の余寿命推定(疲労解析)を行うため専用の入出力機能を整備したソフトウェアです。
- 本ソフトウェアの開発は,平成22年度~23年度国土交通省建設技術開発助成制度の助成を受けました。
- COM3Dは東京大学が開発した,鉄筋コンクリートの高サイクル疲労を再現する非線形有限要素解析プログラムです。FABriSの数値解析にはCOM3Dのソルバーを用いています。
- FABriSは東京大学と清華大学により共同開発されたWindows対応のソフトウェアです。
標準的RC床版に適した入力
- 支間長,パネル長,厚さ等基本寸法を入力するだけでメッシュを自動生成。(メッシュ粗さは3段階から選択可能)
- 標準的なコンクリート強度,鉄筋径等を選択していくことで,有限要素の材料特性が自動で設定。
- 交通状況に合わせて大型車,一般車両等を勘案した解析荷重を3段階同時設定可能。
- 平均荷重走行速度(時速)を入力可能。
- 構造諸元に合わせて,荷重走行レーンのシフトが可能。(支持桁に近い位置など)
既存損傷を余寿命解析に反映
- 既存ひび割れを有限要素あたりの平均ひずみに自動換算し,数値解析の初期値として導入。
- 土木学会道路橋床板の維持管理マニュアルに準拠した損傷グレードa~eを選択あるいはひび割れ調査データの直接入力を選択可能。
資料作成のための出力機能
- 3段階の荷重レベルによる疲労解析により自動的に生成されるS-N図はビットマップファイルとしてデータ出力が可能。
- 載荷回数―版中央たわみグラフのビットマップファイル出力が可能。
- 荷重ステップごとの版中央のたわみの数値データはデータ一覧としてテキスト出力が可能。
技術資料
“Fatigue life assessment of existing bridge decks based on visual inspection data and numerical simulation”, C. Fujiyama, X. J. Tang, F. Shang, X. H. An and K. Maekawa, proceedings of 8th international symposium on social management system, 2012.5. “Residual fatigue life assessment of damaged RC bridge slabs based on observed cracking damage: a quantitative discussion”, X. J. Tang, C. Fujiyama, F. Shang, K. Maekawa and X. H. An, proceedings of first international conference on performance-based and life-cycle structural entineering , 2012.12. (accepted)
販売価格
- ¥190,000(税別)
- 二年目から年間保守料金¥19,000 (税別)
- 教育機関50%割引